「とある時計店から始まる物語」ができるまで

はじまり


「とある時計店から始まる物語」は「1つのボールペンから始まる物語」の製作途中から、すでに構想はありました。ただ、この制作は「1つのボールペンから始まる物語」をゆっくり育てていき、時間をかけて取り組むつもりでいました。

私達も驚いていたのが、「1つのボールペンから始まる物語」にこれだけ関心を寄せて頂いたことです。本当の正直に書くと20本ぐらい販売できたらいいなぐらいのゆるい気持ちでスタートさせました。結果・・・200人以上が体験して頂いた謎解きへと、ユーザーの皆様に育てて頂いたという風に思っております。

当時は、在庫や制作の段取りや体制がまったくできておらず大変ご迷惑をお掛けしました。
現状でも充分な体制ではありませんが、以前より関係者も増え、できることも増えいていきました。

 

コアコンセプト


今回は「1つのボールペンから始まる物語」を制作するにあたって1つ決めていることがあります。それは「ショップカード」のリシンクです。多くの店舗様は「ショップカード」を配り、次の来店の気持ちを託します。それを逆転させたかったのです。今回はどれだけできるかわかりませんが、実際に訪れた方にはショップカードをお配りします。アンティーク時計店という敷居の高い店舗を訪れるにはきっと最初は勇気がいるでしょう。そのあと押しになればと思います。

この「とある時計店」は実在します。物語はフィクションですが、扱っている「時計は本物」です。そして物語での体験価値もリアリティの高いものとしました。時計のセールスではなく、その時計をする方の人生を綴れていれば嬉しく思います。

お店の中には、長いものでは100年を越えて今なお時を刻み続ける時計もあります。それも腕時計がです。信じられないですよね。その原初の感覚と便利になった世の中だからこそ身に着けるアナログのものに価値があると考えています。

謎解きの皆様にはこの感覚が伝わるではないかと思っています。オールデジタルの謎解きではなく、手元にあるそのグッズから物語が広がっていく楽しさを共感出来たら嬉しいです。